
ようやく空電カリカリノイズも静かになり、お空はすっかり冬模様になってまいりました。
「かにのログブック」も、久しぶりの更新でございます。
いちおうですね、家に居るときはほぼ毎日、昼と夜に一度ぐらいは自作JJY受信機(4石VLF再生検波受信機)で40KHz、60KHz、68.5KHzはチェックしておりました。
40KHz、60KHzはまぁいいとして、68.5KHz中国BPCは、夏場は夜間であっても聴こえない日のほうが多かったのですが11月以降は、昼はダメですが夜間はほぼほぼ毎回、聴こえるようになってまいりました。
そんなわけでってことでもないのですが、過日より製作途上で放置状態となってしまっている40KHz / 60KHz JJY受信用バーアンテナの実験を本日やってみました。
半田ごて握るの半年ぶりです ^^)
もともとのバーアンテナは去年の7月に綺麗に巻きなおしたもの。これに、(写真にあるメモの通り)今年の4月29日に50回ほど巻き足しております。都合、同調コイル680回巻、ピックアップコイル38回巻となっております。
おおもとはこのバーアンテナを使って再生検波受信機を自作し、JJYを受信しようと計画していたのです。
が、バーアンテナを再生検波受信機の同調回路に直接使うということはあまりにも無謀である(電磁的結合が制御できない)ということが試行錯誤より判明し、断念したという経緯があります。
その失敗から得られた知見をベースに、現在のトロイダルコイルを同調回路に使った自作JJY受信機に行きついたというわけです。
そんな過去のレガシーである ^^)バーアンテナに、大昔、秋葉原のシオヤさんちで買ったミズホの2連PVCをパラって繋げて同調を取ります。図にするとこんな感じ。

自作JJY受信機に繋げてざっくり同調範囲を見てみますと、30〜110KHzぐらいかな?

2連PVCパラの容量を50〜700pFとすれば、バーアンテナのインダクタンスは40mHとなります。
まぁ、こんなもんだろな。
いちおうJJY(40 / 60KHz)とBPC(68.5KHz)はカバーできるので現状で無問題なのですが、22.2KHzの「えびの」や25KHzのRAB99も聴きたいので、もう少し低いほうまで伸ばしたいところ。
巻き数増やすのは大変なので、700pFをスイッチでパラるようにしましょうかね。そうすれば、21.3〜29KHzカバーとなりちょうどいい感じです。
いつもはマンションベランダに設置した303WA-2という長さ1.8mの中短波帯用の単一型アンテナ(FMラジオについてるロッドアンテナに似た形状のもの)を使って聴いてますので、これとの比較で受信状態を以下にご紹介します。
なお、303WA-2は同軸で室内に引いてきて室内で受信機に接続して受信。JJY受信用バーアンテナは、アンテナ本体と受信機をベランダに持ち出して303WA-2のほぼ真横で受信です。
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受信日時:2022年12月 3日(土)13時〜
受信地 :神奈川県横浜市港北区
受信機 :自作JJY受信機(4石VLF再生検波受信機)
所感:
303WA-2もかなり静かなアンテナなのですが、JJY受信用バーアンテナはさらに静か。電界型と磁界型の違い?
この時間帯ですと、303WA-2では60KHz / JJYはSINPO = 35353 って感じですが、JJY受信用バーアンテナだと45454ぐらいな感じでJJY受信用バーアンテナのほうがかなり良い。
また、303WA-2ではかすりもしないBPC(68.5KHz)が、JJY受信用バーアンテナで25252程度で確認できたのは少し驚き。
303WA-2では受信できない謎ビーコンがJJY受信用バーアンテナで数波確認。なんなんだろこの謎電波は。
1.8m長の303WA-2に対してさらに小さいJJY受信用バーアンテナですが、受信波長に対してどちらもあまりにも小さい。こうなってくると高誘電率を使った同調型磁界アンテナのほうが圧倒的有利ということなのでしょう。
超長波近傍を受信する際には303WA-2よりもJJY受信用バーアンテナのほうが感度も対ノイズ性能も明らかに優秀ですが、唯一の欠点はいちいち同調を取らねばならぬ点。同調点はかなりnarrowで、例えば60KHz / JJYに受信用バーアンテナを同調させた状態では、68.5KHzは受信できません。バリコンを少し動かして同調点を合わせてようやく受信できるといった感じです。
但し、同調点が合うと、「すーっ」と浮かび上がるように聴こえてくるのでなんとも言えない感動があります。
そう考えるとこのJJY受信用バーアンテナは、聴く周波数が決まってる場合を除きアンテナを外に置いて室内で受信するということが非常にできにくい。バリキャップ使って電子的にリモートで同調する手もありますが(以前短波帯のループアンテナをこの方法で自作したことある)、指向性の問題もあり、汎用性という点では303WA-2のほうが圧倒的に使いやすいです。
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昼間にBPC(68.5KHz)が受信できたというのは少し驚きでしたので、夜間に再度、ベランダに出て(寒〜〜〜)受信実験してみたいと思います。
2022年12月 4日 12時06分追記。
昨夜、PC落としたあとにJJY受信用バーアンテナ持ってベランダに出て受信してみました。
時間は23時過ぎ。
40.0KHz / JJYは文句なしに55555。
60.0KHz / JJYは45554と大変に良好。
68.5KHz / BPCは35353とこれも今までにないぐらい良好に受信。
70KHzぐらいに帯域の広いヘンなノイズが出てて、これがBPCに被ってくるんです。これが無ければBPCもメリット5なんですけどねぇ。
自室に戻り、303WA-2で聴いてみるとこんな感じ。
40.0KHz / JJYは、55454。
60.0KHz / JJYは、35353。
68.5KHz / BPCは、15251。キャリアは充分確認できるのだけどノイズのせいで了解度かなり悪し。